世界有数「星空保護区」、ナミブ砂漠
ジョンストン氏は、1986年にハレー彗星を見たのがきっかけで天文学の道に入った。現在、同氏はナミビアを回りながら、天体観測や天文学の教育を行っている。
夜空はナミビアにとって最も重要な「観光名所」の1つだが、開発が進むにつれ、光害の脅威にさらされている。この地域が明るくなりすぎると、天体観測の機会が失われるだけでなく、生態系にも悪影響が及ぶ。夜間の光は動物たちの睡眠パターンを乱し、摂食行動や配偶行動に変化をもたらす恐れがある。
そこで、ナミブ砂漠環境教育トラスト(NaDEET)の環境教育者、アブサロム・ビルホ氏は、生徒たちに光害の減らし方について講義したり、ナミビア人に美しい夜空を維持するための持続可能な生活スタイルを指導したりしている。
ジョンストン氏も、資金繰りや常に最新の観測機器をそろえなければならないなどの課題はあるが、今後も天体観測の理想的な場所であるナミビアをより多くの人に知ってもらうための取り組みを続けたいとしている。