祇園に芸者を見に行く前に知っておくべき7つのこと
(CNN) 794年から1869年まで日本の首都だった京都は芸者文化発祥の地とされている。
芸者は、京都では芸妓(げいこ)と呼ばれる。芸者に関しては芳しくないイメージや誤解もあるが、実際は、宴会などでさまざまな芸を披露し、客をもてなすプロの女性エンターテイナーだ。京都の代表的な繁華街である祇園では、多くの旅行者がお座敷に向かう芸妓や舞妓(芸妓の見習い)の写真を撮ろうとして道の両側に列をなす光景が見られる。
そこで今回は、旅行者に交じって芸妓や舞妓の写真を撮る前に知っておくべき7つのことをお伝えする。
1.芸者の写真を撮る際の暗黙のルール
京都に拠点を置く富裕層向けの旅行会社「Windows to Japan(日本の窓)」の創業者兼社長のアビ・ルガシさんは、自ら認める芸者の熱狂的ファンだ。
京都に20年近く住み、流暢(りゅうちょう)な日本語を話すルガシさんは、芸者の写真撮影やお座敷遊びを希望する外国人旅行者をサポートしている。
ルガシさんは「一般的にパパラッチのような旅行者が多い」と述べ、さらに旅行者は、街で見かける芸者は大抵、出勤途中であり、地元のマスコットとして観光協会に雇われているわけではないということを頭に入れておく必要があると付け加えた。
「芸者さんたちは、芸者が日本の特別かつ特有の文化で、人々の関心の的になることは分かっており、(写真を撮られることは)生活の一部と考えている。しかし、一般の人々も芸者さんたちを尊重する必要がある」(ルガシさん)
写真を撮るために、歩いている芸者の前に立ちふさがり、進路を妨げる行為は慎むべきだ。
2.タイミングがすべて
「芸者に会える場所」として知られる京都の花街に住む芸妓の大半は、午後5時45分ごろお座敷に出勤するため、その時が芸妓に会う絶好のチャンスとなる。
「芸者の写真をうまく撮るには、背景にも気を配る必要がある」と語るのは、自身も熱心な芸者写真家であるルガシさんだ。「背景は写真の出来を左右するのに、皆、芸者にばかり気を取られて、背景をおろそかにしがちだ」とルガシさんは語る。
芸者の撮影場所として日本で最も人気なのは、伝統的な町家が数多く立ち並ぶ祇園だろう。京都には祇園東、祇園甲部、上七軒、先斗町、宮川町の5つの花街があるが、祇園の2つの花街、祇園東と祇園甲部は、5つの花街の中で最大で、知名度も最も高い。