イタリアの隠れた名所、モリーゼを訪れる
2.1963年に発足
モリーゼには、もともと好戦的なサムニウム人が先祖代々住み、ローマ共和国の攻撃を撃退したが、侵略はその後も続き、ローマ人、ノルマン人、スペイン人、スラブ人、バルバリア海賊らの襲撃を受けた。
裕福な教皇領とナポリ王国の間にはさまれたこの地域はなおざりにされることも多かったが、1963年、隣接するアブルッツォ州から分割される形でモリーゼ州が発足した。
3.今も毎年8月に「海賊」が襲来
モリーゼ州の人々は、侵略者たちに対し断固として抵抗してきた歴史を誇りに感じている。
周りを壁で囲まれ、白塗りの壁の家や漁師小屋が立ち並び、まるで絵のように美しい港町テルモリでは、毎年8月、1566年に町の住民がオスマン帝国皇帝スレイマン1世の軍隊を撃退した時の様子を再現する祭りが開催される。村人らはベリーダンサーやトルコ軍兵士に扮し、空に花火が打ち上げられる。