コモドオオトカゲなんて目じゃない、魅力あふれる自然の楽園 インドネシア・フローレス島
しかし、ラブハン・バジョでオープンエアーのレストラン「メイド・イン・イタリー」を経営するイタリア人シェフ、マルコ・ベルティニ氏によると、現在のラブハン・バジョは、ベルティニ氏が2010年に移住してきた時とは外観、雰囲気ともに別世界だという。
「フローレス島は急速に発展している。この島の過去5年の発展は、インドネシアの他の地域の発展の20年分に相当する」とベルティニ氏は語る。「当時は道路が全くなく、岩と泥だけだった。まともなレストランも町に1軒しかなかったが、今は恐らく20軒はあるだろう」
盛り上がっているのはレストラン業界だけではない。この地域は、投資家やホテル経営者らも引き付け始めている。
ラブハン・バジョではこれまでに多くの新しいホテルがオープンした。種類もガルデナホテルのようなバックパッカー向けの簡易ホテルから、ビンタン・フローレス・ホテルのような四つ星ホテルまで、バラエティーに富んでいる。
滝とホビットのような生物の骸骨
フローレス島の内陸部は、雲に覆われた山々やクレーター湖のある死火山、わずかに工業化された村々や遺跡発掘現場が点在する極めて肥沃(ひよく)な渓谷などがある「失われた世界」だ。
2004年にラブハン・バジョの東115キロに位置するリアン・ブア近くの洞窟を発掘していた科学者らが、ホモ・フローレシエンシスと呼ばれる身長3フィート(約1メートル)のホビットのような生物の白骨化した遺体を発見した。彼らは約2万年前にフローレス島に住み、人類の絶滅種と考えられている。
また、ラブハン・バジョの南東約45キロにチュンチャラミの滝がある。