世界を魅了する東北の酒、おいしさの秘密とは
(CNN) 「月花もなくて酒のむ独り哉」
この哀愁漂う句は俳人、松尾芭蕉が1689年、東北・北陸地方を巡る約2400キロの旅に出発する直前に詠んだ句だ。この旅の様子は、日本文学の古典的名作と言われる芭蕉の紀行文「奥の細道」に記されている。
東北には日本酒の醸造所が数百カ所あり、その多くが日本でも最高級の酒を製造している。仮に今、芭蕉が東北を旅するとしたら、恐らくこれらの醸造所も旅程に含まれていたことだろう。
数々の受賞歴
東北地方の日本酒醸造所は、福島県の醸造所を筆頭に、これまで全国新酒鑑評会で数多くの金賞を受賞してきた。
米国人の日本酒伝道師として知られ、日本酒に関する多くの著作を持つジョン・ゴントナー氏も「東北の酒は日本酒業界で最も高い評価を得ている」と語る。