格納庫に眠る2機目のAn225、世界最大の未完成機に迫る
An225のプログラム責任者、ゲンナジー・シルチェンコ氏は巨大なジグソーパズルのような航空機部品を見渡しながら、2億5000万~3億5000万ドルの資金さえ調達できれば、すぐに組み立て可能だと強調した。
投資を呼び込めれば、既にある部品の接合に加え、制御盤の開発や水平尾翼の完成にもこぎ着けられるという。
カルト的な人気
そのデザインと巨大さから、ムリーヤは航空機ファンの間でカルト的な人気を誇る。商用フライトの際には、離着陸の様子を一目見ようと、こうしたファンが集まることが多い。
人気の背景には、An225が持つ世界記録の数々もある。史上最も重い商用貨物の輸送や、単独での最大の貨物の積載など、240もの世界記録を保持している。
言うまでもなくハリウッドの目にもとまった。世界滅亡系のSF映画「2012」では、An225に触発されたコンピューターグラフィックスの航空機が登場。2007年の映画「トランスフォーマー」でも、変形ロボット「ジェットストーム」の着想源となった。
こうした活躍を踏まえれば、An225が再登場する機は熟したと言えるかもしれない。