空飛ぶ巨大マシン 世界の大型航空機10選
(CNN) 奇妙な外観の航空機「ストラトローンチ」が予想通り来年、米カリフォルニア州モハベから離陸すれば、71年間にわたり破られてこなかった記録を塗り替えることになる。
米国の富豪ハワード・ヒューズが巨大な翼幅を持つ飛行艇「ヒューズH4ハーキュリーズ」を開発して以来、翼幅でこれを超える航空機は出現していない。
ただ、航空機のサイズの尺度となるのは翼幅だけではなく、重量や全長、容積も同様に有効な指標だ。
以下ではこうした要素をすべて踏まえ、世界の大型航空機10選のリストをまとめた。
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ストラトローンチ
空虚重量:22万6796キログラム
全長:73メートル
翼幅:117メートル
初飛行:2019年(未確定)
ストラトローンチのプロジェクトは米マイクロソフトの共同創業者、ポール・アレン氏が立ち上げた。
機体は連結した2つの胴体で構成されており、創生期にある民間宇宙産業のニーズを満たすべく設計されている。狙いは搭載物を軌道投入するための空中発射プラットフォームの役割を果たすことだ。
ヒューズH4ハーキュリーズ(「スプルースグース」)
ヒューズH4ハーキュリーズは1947年に一度きりの短いフライトを行った/Keystone/Hulton Archive/Getty Images
空虚重量:11万3399キログラム
全長:66.65メートル
翼幅:97.54メートル
初飛行:1947年
H4ハーキュリーズの最初にして最後のフライトはわずか26秒に終わったが、「スプルースグース」が史上最大の翼幅を持つ航空機とみなされるには十分な時間だった。
航空業界の富豪ハワード・ヒューズのプロジェクトで、レオナルド・ディカプリオ主演の映画「アビエイター」でも描かれている。
木製の機体に8基のエンジンを搭載した巨大な飛行艇の形を取る。第2次世界大戦中、米国の長距離重量物輸送のニーズに対応して開発された。
アントノフAn225「ムリーヤ」
重量と全長、翼幅で世界最大の航空機であるアントノフAn225「ムリーヤ」/Paul Kane/Getty Images
空虚重量:28万5000キログラム
全長:84メートル
翼幅:88.4メートル
初飛行:1988年
6発エンジンのアントノフAn225は、まさに比類のない航空機といえる。史上最も重い航空機であるのと同時に、現役の航空機として最大の翼幅も備えている。
An225で製造が完了したのは1機のみ。2機目は製造中にソ連が崩壊し、これ以来、未完成のままウクライナ・キエフの保管施設に格納されている。
アントノフ航空は「ムリーヤ」の愛称で知られるAn225を、世界各地のユニークな重量物輸送の仕事に提供している。