静かな超音速旅客機、概念設計図を公表 米ロッキード航空部門

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デザインが明らかになった双発ジェット機「静粛超音速機技術旅客機(QSTA)」/Courtesy Lockheed Martin Aeronautics
写真特集:静かな超音速旅客機、ロッキードが構想を発表

デザインが明らかになった双発ジェット機「静粛超音速機技術旅客機(QSTA)」/Courtesy Lockheed Martin Aeronautics

(CNN) 米ロッキード・マーチン・エアロノーティクスは19日、ダラスで開かれた米航空宇宙学会の会合で、静粛性の高い超音速旅客機の概念設計図を公表した。

デザインがお披露目されたのは「静粛超音速機技術旅客機(QSTA)」と呼ばれる双発ジェット機。乗客最大40人を乗せてマッハ1.8のスピードで飛行できる。

製造開始はまだ先だが、デザインの発表により、静粛超音速機技術の実験機「X59」の開発に向けた米航空宇宙局(NASA)との取り組みには追い風となりそうだ。

超音速旅客機コンコルドの場合、スピードがマッハ1を超えると大音響が発生した。このため同機は陸地上空の経路を飛ぶことができず、経済的妥当性を大きく損なっていた。

ロッキード・マーチンによると、X59の試験が進行中であり、陸地上空の超音速飛行を禁じる規制の見直しにつながる可能性があることから、新経路が開拓された場合に備え、これを利用できる商用機を準備しておきたい考えだという。

ただ、学会報告を行ったロッキード・マーチンの航空宇宙技術者、マイク・ブオナノ氏は、技術実現に向けた道のりは長いと説明。現時点ではデザインの実現可能性などを実証する「初期段階の概念設計研究を済ませただけだ」と語った。

超音速旅客機の設計を巡ってはQSTAの他にも、米新興企業ブームが日本航空(JAL)から1000万ドル(約10億7000万円)の出資を取り付けた。JALはマッハ2.2で飛行可能な55座席の旅客機の優先発注権を取得したとも報じられている。

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