クレージーな発想?、マッハ5の旅客機がうまくいくかもしれない理由
スペースXに触発
現時点でハーミアスが手を付けていない問題も多々ある。どのタイプの持続可能な燃料を使用するかという問題(現在のジェット機に比べ消費燃料が大幅に増えるため)に加え、極超音速機の胴体を極端な高温に耐えられるようにする必要もある。
コンコルドのスピードはまさに温度に制約されており、フライトの最後に窓など機内の表面に触ると熱くなっていた。
一方、SR71「ブラックバード」の機体は極端な高温に耐えられるレアメタルのチタン、コックピットのガラスは石英で製造されなければならなかった。任務中、機体の表面温度は約315度に達した。
ハーミアスの成功の可能性や、潜在的に多額の資金調達が必要になる点をめぐっては懐疑的な見方もあるが、ピプリカ氏はイーロン・マスクCEO率いるスペースXの例を引き合いに出す。
「スペースXの草創期には宇宙産業に関して同じ疑問が出ていたと思う」「軌道投入には10億ドルかかるだろうと言われていたが、スペースXはファルコン1を使い9000万ドルでそれをやってのけた」(ピプリカ氏)