思わず見とれる、着陸時の景色が最も壮観な世界の空港15選
(CNN) 旅にはたくさんの魅力がある――。新しい文化を体験すること。美味しいものを食べること。一流のホテルに泊まること。そして、新しい空港に着陸すること。
もちろん、すべての空港が同じように作られているわけではない。素晴らしい設備を備えた空港もあれば、街へのアクセスが容易な空港もある。乗り継ぎが夢のようにスムーズな空港もある。
また、着陸時の光景が実に幻想的な空港もある。
壮観な滑走路は数多くあるが、よく知られているのは、人里離れた場所にあるものだ。そこで本記事では、着陸時に絶景を望める主要都市の空港に加え、機体のどちら側の座席に座れば景色を最大限に楽しめるかという点も含めて紹介する。
リオデジャネイロ(SDU)
グアナバラ湾を一望できるリオデジャネイロのサントス・ドゥモン空港/Ricardo Funari/Brazil Photos/LightRocket/Getty Images
緑豊かな山々、砂浜とその向こうに広がる大西洋に囲まれた丘陵地帯の上を、機体がローラーコースターのように上下に飛行するリオデジャネイロは、世界で最も美しい環境が自然に整っている場所の一つだ。
国際線は市内の中心部から離れたガレオン国際空港に乗り入れているが、市内にある規模の小さなサントス・ドゥモン空港は、国内の多くの都市に乗り入れている(サンパウロへのシャトル便も含む)。
市内の中心部に位置するだけでなく、グアナバラ湾に面した埋め立て地にあるため、離着陸の際には絶景が楽しめる。右側に座ればシュガーローフマウンテンなど、リオのシンボルを見ることができる。
座席の位置:右側
マレ(VIA)
モルディブの絶景を堪能できるマレの空港/Pan Zhiwang/Imaginechina/AP
モルディブへの着陸時には壮大な光景が待ち受けているが、それを見ることができるのはマレ沖合のフルレ島にあるヴェラナ国際空港だ。
同空港が開港した1960年代、滑走路はスチール製の薄板でできていた。今では標準的なアスファルト舗装が施されているが、着陸時に見える環礁が散りばめられたインド洋の眺めは標準レベルを超えている。
座席の位置:どちら側でもよい
ベネチア(VCE)
街を流れる運河が陽光を浴びてきらめくベネチア上空の光景/Mattia Ozbot/Soccrates Images/Getty Images
上空から見ると、ベネチアはアドリア海に尾を振りながら本土に向かって泳いでいる魚のように見える。地上にいると分からないが、本土の中心部から真北に位置するマルコポーロ空港に着陸する際にそのように見えるという。
右側に座ると、「MOSE(モーゼ)」の防潮堤から、リド島、薄レンガ色の屋根、頑丈な鐘楼、さらには大運河の閃光(せんこう)まで、眼下に広がる街の姿を目にすることができる。フライトの最後の数秒ではブラーノ島とトルチェッロ島が見え、その後、北側にある塩性湿地のラグーンに着陸する。
座席の位置:右側
ケープタウン(CPT)
同じく見事な景観に恵まれたケープタウンの空港/Sergi Reboredo/VWPCS/AP
インド洋と大西洋の2つの海に囲まれ、背後にはテーブルマウンテンがそびえ立つケープタウンは、リオデジャネイロと並ぶ壮大な自然環境に恵まれている。
右側に座り、北西方面からの進入であれば、雲の上に突き出たテーブルマウンテンを通過するはずだ。ケープ半島に位置するサイモンズタウンが見える可能性もある。海上をまっすぐ飛んで市内に入った場合は、左右どちらの側からでも海の景色を眺めることができる。
座席の位置:右側
サンフランシスコ(SFO)
サンフランシスコのシンボル、ゴールデンゲートブリッジを遠方に望む/Josh Edelson/AFP/Getty Images
海岸線と丘陵が混ざり合ったサンフランシスコは、ケープタウンやリオと並んで自然の美しさが際立っており、サンフランシスコ国際空港への着陸時にはたっぷりとその景色を楽しむことができる。
離陸時の景色は最高で、機体が東に向かう前、左側の座席からはサンフランシスコの街並みやゴールデンゲートブリッジが見える。着陸時には、左側に海、右側にベイエリアが見え、どちらの側からも海の景色が楽しめる。
座席の位置:左側
ジェノバ(GOA)
地中海の埋め立て地に建てられたジェノバ空港/Andrea Izzotti/Alamy
地中海沿岸の地域を訪れるのに、ジェノバ空港を利用する以上に望ましい方法はない。空港の滑走路はリグリア海に浮かぶ埋め立て地の半島に位置し、市内中心部のすぐ外にある。
どちら側の座席を選ぶかは、海が好きか、街が好きかによって決まる。ジェノバ市街地の色鮮やかな家々が崖の上に連なり、その後ろに山々がそびえているのを見たい場合は、右側に座るとよい。きらきらと光る地中海や水上に着地する感覚が好きな人は、着地直前に滑走路が見える左側の座席を選ぶとよい。
座席の位置:街を見るなら右側、海を見るなら左側
ロンドン・ヒースロー(LHR)
テムズ川周辺の美しい景色を眺めつつヒースロー空港へ近づく/Frédéric Soltan/Corbis/Getty Images
ヒースロー空港はロンドン中心部からは離れているが、よく使われる東側からの着陸飛行ルートの場合、最終アプローチでランドマークの上を急降下する際に、右側から首都ロンドンを見下ろすことができる。
テムズ川に沿ってロンドン中心部を抜け、グリニッジやカナリーワーフを通り、ロンドンブリッジやセントポール大聖堂を越え、最後にバッキンガム宮殿と王立公園を通過する。着陸直前には、ウェンブリースタジアムが見える。もう一つ、あまり使われないルートでウィンザー上空を通過する飛行ルートもあるが、こちらの場合は左側からの眺めが素晴らしい。
座席の位置:右側
キガリ(KGL)
緑あふれるルワンダの田園地帯の絶景/Alamy
ルワンダは上空からの眺めが美しく、首都キガリに降下する際にはその醍醐味(だいごみ)を存分に味わうことができる。
コンゴ民主共和国からルワンダへ横断後、飛行機は緑豊かな丘陵地帯の上を下降する。そこには家々が点在し、赤土の道が続き、遠くに見える山々が景色をさらに盛り上げる。丘の上を下降する前、右手にはルワンダとコンゴ民主共和国の国境としての役割を果たすキブ湖が垣間見える。
座席の位置:右側
ニース(NCE)
ニース上空から眺める地中海は文句なしの美しさ/Valery Hache/AFP/Getty Images
海岸沿いのジェノバ空港やリオのサントス・ドゥモン空港のように、ニースにある空港は海上に建設され、滑走路は埋め立て地にある。着陸時、左側にはコート・ダジュールの海岸線、右側にはきらきらと輝く海が見えるだろう。離陸時に左側に座れば、モナコの景色も見渡せるはずだ。
座席の位置:左側
サンパウロ(GRU)
光り輝くサンパウロの夜景/Julia Buckley/CNN
サンパウロは世界最大のポルトガル語圏の都市であり、人口は1230万人にも上る。地上では恐ろしく巨大に感じられるサンパウロも、飛行機で訪れるとなると全く別物だ。
夜のフライトでは、眼下に広がる究極の都市景観を見ることができる。光の銀河がまばゆく輝き、雲に覆われていても、その雲がまるで生きているかのように輝きを放っている。どちら側の座席に座っても(翼の上でなければ)、きらめく景色が楽しめる。
座席の位置:どちら側でもよい
インスブルック(INN)
山々に囲まれたインスブルック空港/Robert Buchel/Alamy
緊張した搭乗者たちは、インスブルックへの降下が始まる前に飲み物が欲しくなるかもしれない。オーストリア・チロル地方の主要空港であるインスブルック空港は、四方を山に囲まれており、飛行機が谷間に着陸する前に、最終降下で山を越えなければならない。
とは言っても、特に冬場は山々が雪に覆われているので壮大な玄関口となる。どちら側の座席からも壮観な景色が望めるが、谷を下ると村が点在する左側の山の方が、間違いなく見ていて面白い。
座席の位置:左側
クイーンズタウン(ZQN)
ニュージーランド南島のクイーンズタウン空港/Henning Gloystein/Reuters
ニュージーランド南島の主要空港に着陸する際の最大の問題は天候だ。天候によっては、ほとんど景色が見えない場合がある。
だが雲がかかっていない場合、着陸時には南アルプスの絶景を楽しむことができる。左側に座れば、目の前に広がる山々や南島の海岸がよく見えるはずだ。
座席の位置:左側
香港(HKG)
南シナ海の素晴らしい景色に出会える香港国際空港/Nora Tam/South China Morning Post/Getty Images
香港国際空港(通称チェクラップコク国際空港)は、南シナ海の埋め立て地にあるため、着陸時に素晴らしい光景が期待できることはもうお分かりだろう。視界は良好でないことが多いが、雲の下に入ると南シナ海とその島々の絶景が見える。
コンテナ船や漁船、ジャンク船などが行き交う上空を通過し、ランタオ島(通常は右側)の近くまで降下して滑走路に入る。
座席の位置:右側
サンティアゴ(SCL)
アンデス山脈の頂上を遠望するサンティアゴ空港への旅/Ricardo Ribas/Alamy
雪に覆われた山々を好むなら、サンティアゴがお薦めだ。機体がサンティアゴに向かって進むと、アンデス山脈の素晴らしい景色が広がる。その後、乾燥した丘陵地帯や平原が続く。盆地に入り空港に着陸する際、遠くにそびえる山々が見える。
アンデス山脈を最後まで見渡すためには左側に座るとよい。
座席の位置:左側
ラスベガス(LAS)
世界屈指の歓楽都市、ラスベガスのネオンライトを満喫できる夜のフライト/Tom Szczerbowski/Getty Images
右側の座席に座り、着陸時に北側を見ると、有名な歓楽都市の壮大な景色が楽しめる。夜のフライトではネオンライトを最高の状態で、昼間のフライトではどこまでも続くモハベ砂漠の景色を眺めることができる。
通常、着陸時はミード湖とフーバーダムの上空から進入する。離陸時はレッドロックキャニオンの砂岩の「丘」上空を飛行する。
座席の位置:右側