やがて視力を失う子らのために――世界を旅するカナダ人家族
一家は1年間の世界旅行に向けて計画を立て始めた。ちょうどその時期、ペルティエさんの勤務先で株も保有していた金融会社が買収され、旅行に使える現金が手に入った。
当初は20年7月に出発する予定で詳しい旅程を作っていたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)による渡航制限の影響で何度も修正し、延期を強いられた。
3月に出発した時は日程を決めず、1カ月ほど先までの計画にとどめることにした。
それぞれの希望は聞いてある。ミアさんは馬に乗ること、ローレン君はラクダの背中でジュースを飲むことが夢だという。
一家はまずアフリカへ。ナミビアでゾウやシマウマ、キリンを間近に見た後、ザンビアからさらにタンザニアに向かった。空路トルコへ移動し、そこで1カ月過ごしてからモンゴル、インドネシアを訪れた。