航空機追跡サイト「フライトレーダー24」、その内側に迫る
関心の高まり
フライトを追跡する人の数は増え続けている。
「多くの人がフライトレーダー24を利用して、最愛の人が乗っているフライトや自分が乗っているフライト、さらにその日に乗る予定のフライトを追跡し、そのフライトが近づいてくるのを確認している」とペチェニク氏は言う。
また航空ファンが空港に行って、追跡アプリで次に着陸する航空機を確認したり、航空機を所有し貸し出している人が自分の航空機を管理したり、さらに航空会社、空港、航空機メーカーも飛行データの収集のために利用するという。
データの収集方法
フライトレーダー24は、飛行データを収集するために独自にADS―B受信機のネットワークを構築した。約3万4000台の受信機で構成されるこのネットワークは世界最大で、南極大陸などの遠隔地もカバーしているという。
ネットワークを構成する受信機のうち、フライトレーダー24が製作したのはわずか4分の1ほどで、大半は航空ファンらが自ら組み立て、収集したデータを自主的に同サイトに提供している。
受信機の製作費は比較的安価で、部品代の総額は約100ドルなので、09年にフライトレーダー24がネットワークを一般に公開して以来、多くの人が登録した。
全世界のフライトを追跡するには多くの受信機を高密度で設置することが必要不可欠だが、海ではまばらにしか設置できない。では、陸地から離れた海域の上空をカバーするにはどうすればいいか。
ペチェニク氏によると、フライトレーダー24はできる限り島を見つけ、そこに受信機を設置しているが、最近、海洋上空の航空機の追跡を容易にするため衛星ベースのADS―B受信機の使用を開始したという。しかし、最も重要な情報源は現在も同社の地上ネットワークだ、とペチェニク氏は言う。