月を模した巨大リゾート、ドバイで建設計画
ドバイは、ムーンワールドリゾート1号店の建設地として「最有力候補」だという。その理由についてヘンダーソン氏は、UAEが「観光客から非常に人気がある」ことや、「多数のインフラプロジェクトがある」ことを挙げている。
だがヘンダーソン氏は「他の候補地も出てきている」とも述べており、今のところ詳細を明かしていない。
月を楽しむ
現在、ほとんどの旅行者にとって宇宙旅行のネックとなっているのが、その法外な値段だ。
一例を挙げると、ヴァージン・ギャラクティックが販売中の宇宙旅行は45万ドル(約6500万円)だ。
一方、ムーンワールドリゾートでの「月面」歩行体験は500ドルと、宇宙旅行と比べて驚くほど安価だという。
このリゾート建設プロジェクトは、コスト面が計画実行の妨げになる可能性もあるが、ヘンダーソン氏は、同社のライセンスモデルによりプロジェクトが実現可能になると示唆している。
ヘンダーソン氏は「資本金を求めているわけではない」と説明。「我々のようなライセンサーにとっての目標は、ライセンシーを見つけることだ。ひとたびライセンシーが決まれば、プロジェクト資金は確保できる。と言うのも、ライセンシーとなるのは小規模企業ではなく、メジャーな国際企業だからだ」
ヘンダーソン氏は、最初のライセンシーを今年末までに確保することを望んでおり、ライセンシーとなった企業はリゾート建設に50億ドルを投資することが見込まれている。ムーンワールドリゾート1号店は5年後の2027年のオープンを予定している。
ヘンダーソン氏はまた、旅行者にとって各ムーンワールドリゾートそのものが旅の目的地になることを願っている。たとえ宿泊や施設の見学をしなくても、旅行者が単に建物を眺めるためだけにリゾートを訪問してくれることを期待しているという。
建物自体が目的地という点で、ヘンダーソン氏はインスピレーションを得ている建築物として、スペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館やドバイのブルジュ・ハリファなどを挙げている。
「もちろん人々は内部の様子が描かれた完成予想図を見たがる。だが多くの人は世界最大級の球体を見上げて興奮するだろう。球体は驚くべきものになると信じている」(ヘンダーソン氏)