月を模した巨大リゾート、ドバイで建設計画
(CNN) サブオービタル(準軌道)宇宙旅行であれ、宇宙ホテルであれ、宇宙旅行を目指す起業家たちは、いつか我々が宇宙で休暇を過ごす日が来ると信じている――。
「ムーンワールドリゾーツ」のチームも、これに近いビジョンを持っている。
ムーンワールドリゾーツはこの地球上、正確に言えばアラブ首長国連邦(UAE)ドバイを皮切りに、月を模した巨大なドーム型のホテル施設をいくつも建設しようと計画中だ。
球体はリアルなクレーターや質感を備え、壮大なスケールで月面を360度再現する。その規模は場所や建築許可によるが、高さ約224メートル、外周約622メートルになる見込みだ。
ムーンワールドリゾーツの共同創業者で、カナダを拠点とする起業家のマイケル・R・ヘンダーソン氏は、CNN Travelに対し、このプロジェクトの最も重要な点は、月が「認知度の高いブランド」であることだと語った。
「月は75億人の人が知っていて、誰もが好きな場所だ」(ヘンダーソン氏)
グローバル展開へ
ヘンダーソン氏によると、それぞれのムーンワールドリゾートは、コンベンションセンターやレストラン、スパなどを備えた「非常に豪華で現代的な統合型リゾート」となる計画で、それぞれの設備には月をコンセプトにした趣向が凝らされるという。
リゾートの完成予想図には、宇宙船をモチーフにした内装やアミューズメント施設が描かれており、その中にはヘンダーソン氏がアトラクションの目玉として構想する、月面歩行の疑似体験も含まれている。
「皆さんが生きている間に、月面のような場所での歩行体験を提供できるようにする」と、ヘンダーソン氏は述べている。
ムーンワールドリゾーツは過去20年にわたりリゾートの開発計画に取り組んできた。ヘンダーソン氏は、そのゆっくりとした歩みが、概して進まない宇宙旅行の開発ペースに匹敵するとしている。
ヘンダーソン氏によると、このプロジェクトには「とてつもない技術的な挑戦」が伴うという。だが、同氏と共同創業者のサンドラ・G・マシューズ氏はエンジニアや建築家と協力し、このコンセプトを現実のものにしようとしている。
「我々には必要に応じて招集できるメンバーが世界中にいる。だが、実際にプロジェクトが開始されれば、彼らは1カ所に配置されることになる」と同氏は話す。
同社の長期的な目標は、北米、欧州、中東・北アフリカ、アジアの各地域にそれぞれ1カ所、計4つのムーンリゾートを建設することだ。ムーンワールドリゾーツはライセンス会社であり、ヘンダーソン氏は資金力のあるライセンシーに各リゾートのライセンスを付与することを想定している。