オークランドから16時間の飛行、着陸地はオークランドだった NZ航空
(CNN) ニュージーランドのオークランドから米ニューヨークへ向かったニュージーランド航空の旅客機が、空港で起きたトラブルのために行き先の変更を強いられる出来事があった。16時間の飛行を経て乗客が降り立ったのは、出発地のオークランド空港だった。
ニューヨークのJFK国際空港は16日、電気系統の故障のために第1ターミナルが閉鎖され、到着予定だった便は行き先の変更を強いられた。一部の国際便は近隣のニューアーク空港や首都ワシントン、ボストンの空港に到着した。
しかしニュージーランド航空のANZ2便は途中で引き返し、出発から16時間あまり後、出発したのと同じオークランド空港に着陸した。飛行情報サイトのフライトアウェアによると、飛行時間は計16時間と25分。同便は予定ルートの半分ほどの地点で引き返していた。
同便に搭乗していた乗客のブライアン・ゴットリーブさんは言う。「よく眠って目を覚まし、そろそろJFKに着く頃だと思った」「すると隣の乗客が私の肩をたたいて言った。オークランドに戻るって知ってました?」
機内アナウンスがあったのは、ニュージーランドに戻って着陸するほぼ直前だったという。しかし画面に表示された飛行ルートを見た乗客の間でうわさが広まった。
ニュージーランド航空は16日、CNN Travelに寄せた声明で、「米国の他の空港に行き先を変更すれば、機体が数日間、地上にとどまることになり、他の便や乗客多数に影響が及んでいた」と説明した。
ゴットリーブさんはロサンゼルス行きの次の便を待ってオークランドの空港で8時間過ごした。ニュージーランド航空からは100ドル分の食事券を渡されたが、空港の優待ラウンジでくつろぐことはできなかった。それ以上の補償については聞いていないと話している。