全長93キロの屋内サイクリング道路、ドバイで計画中
ヘビのような構造をしたアグリハブは、巨大なスチール製のキャノピー(屋根)と成形済みのコンクリート板から成る。二酸化炭素(CO2)の排出コストは、アグリハブの運営によって相殺されるという。
URBによると、アグリハブでは廃棄物ゼロを目指し、敷地内の輸送手段は化石燃料に頼らない。有機性廃棄物からエネルギーを生成する独自のバイオガスプラントを設置するほか、建物を涼しく保つため、設備の一部を地下に建設する。
また、ドバイでは淡水が不足しているため、このプロジェクトではバイオ塩水農業を行う。塩水で作物を栽培し、敷地内の排水を再利用して公共エリアの灌漑(かんがい)水として使用する計画だ。公共エリアには、乾燥に強い植物や、灌漑水を必要としない鳥や昆虫の生息地となるレインガーデンやバイオリテンションエリアも設けられる。
ザ・ループと同様、アグリハブでも灌漑水には100%再生水を使用し、動力はすべて運動エネルギーによって生み出されるという。
URBによれば、これらのプロジェクトは民間投資家によって資金調達が行われ、現在、アグリハブの開発に最適な立地を確定するためのフィージビリティー・スタディー(実現可能性調査)が実施されている。アグリハブに関しては、バゲリアン氏は2024年の着工を目指している。ザ・ループについては、認可されれば40年までには完成する見通しだ。