全長93キロの屋内サイクリング道路、ドバイで計画中
(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)のドバイが、サステナビリティー(持続可能性)とウェルネス(健康)の新たな中心地になるかもしれない――。ドバイを拠点に持続可能な都市開発プロジェクトを手掛けるURBは、UAEを一変させるような環境に焦点を当てた大規模な設計プランを提案している。そのひとつが「ザ・ループ」という、全天候型で空調システムが備わった全長93キロの「持続可能な都市型道路」だ。
URBのバハラシュ・バゲリアン最高経営責任者(CEO)によると、この計画が実現すれば、ザ・ループは世界で最もスマートなサイクリング・ランニング専用道路になるという。徒歩や自転車などの移動手段を利用する住民にとって、ドバイが世界で最も利便性の高い都市になることを同氏は目指している。
この巨大な道路はドバイを包み込むように設計されており、住民は、樹木や植物で覆われた「緑の回廊」を徒歩や自転車で移動できる。
ザ・ループとは別に、URBはドバイの砂漠に巨大なアグリツーリズム・プロジェクトを考案している。約40ヘクタールの敷地に教育・研究施設、エコロッジ、ファームショップ、農場直送のレストランやカフェを併設する「アグリハブ」を建設する計画で、同案が実現すれば、この地域における持続可能な農業、環境教育、グリーンツーリズムの新しいベンチマークになるとしている。
バゲリアン氏は、アグリハブを訪れた人は、持続可能な活動への理解が深まり、より多くの取り組みに参加するようになるだろうと述べている。「人々の視野を広げることができる」と同氏。「アグリツーリズムは、農機具や農場を見たり、果物を摘んだりすることだと誤解されているようだ。我々はアグリツーリズムのモデルを打ち破り、すべての人に利益をもたらそうと努めている。小売業者であろうと、農家であろうと、とりわけ消費者であろうと、誰にとってもより環境に優しい経済というものがある」
「より環境に優しい経済に移行している」
バゲリアン氏は、ドバイの「ザ・サステイナブル・シティー」プロジェクトの第2期において設計を主導したほか、オマーンのイエティやアブダビのヤス島で現在開発中のグリーンコミュニティープロジェクトにも携わっている。
「世界中でより環境に優しい経済に移行している」とバゲリアン氏。「経済大国はこのようなプロジェクトによって、可能な限り早い時期に持続可能で環境に優しい経済に移行できる」と指摘した。