新観光大使はボッティチェリの「ビーナス」、AIで生成 イタリア
(CNN) イタリア観光省はこのほど、15世紀の画家ボッティチェリの絵に描かれた女神ビーナスを「バーチャル・インフルエンサー」として起用するキャンペーンを打ち出した。画像の生成には人工知能(AI)技術の助けを借りている。
ビーナスはボッティチェリの「ビーナスの誕生」や「プリマベーラ(春)」といった名画に登場する愛の女神。スパゲティを食べたり、ローマの円形闘技場の前で短パン姿になったりするとは、ボッティチェリ本人は想像もしていなかっただろう。
観光キャンペーンは「驚異への入り口」と銘打たれ、現代の有名デザイナーの服を着たビーナスがサンマルコ広場で自撮りしたり、円形闘技場の前で自転車に乗ったり、コモ湖の湖畔でピザを食べたりする姿が扱われている。
観光省の発表では「ビーナスは現代のインフルエンサーとして、海外から訪れる全ての観光客の手を取り、我が国の発見に導いてくれるはず」「我々はボッティチェリの名高いビーナスを歓迎する。有名な大都市から穴場スポットまで、我が国の美しさを伝えるためにビーナスが一役買ってくれる」としている。
キャンペーンは観光省と政府観光局が共同で手掛け、SNSで展開される。インスタグラム上では、動画のビーナスがフォロワーにウインクを送るという趣向も楽しめる。