水の都ベネチア、ユネスコが「危機遺産」指定を勧告

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ベネチアの運河を渡るゴンドラ/Eloi_Omella/iStock Unreleased/Getty Images

ベネチアの運河を渡るゴンドラ/Eloi_Omella/iStock Unreleased/Getty Images

ロンドン(CNN) 「水の都」として知られるイタリア北部の観光都市ベネチアで、訪問客の集中や気候変動による問題が深刻化しているとして、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が「危機遺産」への指定を勧告した。

ユネスコはイタリア政府に対し、問題解決への取り組みを呼び掛けている。

ベネチアはユネスコの世界遺産に登録されているが、9月にサウジアラビアで開催される世界遺産委員会に向け、ユネスコと諮問機関の専門家らが危機遺産リストに加えることを提案した。

観光客が過度に押し寄せる「オーバーツーリズム」や開発プロジェクト、気候変動などに関連する「持続的で複雑な問題」への取り組みに十分な前進がみられないとの懸念からだ。建物や街区が劣化し、ベネチアの特徴や価値が損なわれて回復不能となる恐れがあると、ユネスコは指摘する。

ベネチアでは2019年、高潮で歴史地区が浸水。今年2月には干ばつが悪化し、運河が通行できなくなった。

一部の水路で大型クルーズ船の乗り入れを禁止するなどの対策は講じられたが、オーバーツーリズムの問題も続いている。

CNN提携局によると、ベネチア市当局は提案を慎重に検討し、政府と対応を協議すると表明した。

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