各大陸で最大の国立公園を紹介、ほとんどの国の国土面積より広い公園も
アフリカ大陸
アフリカ最大の国立公園は、ナミビア西部にあるナミブ・ナウクルフト国立公園(面積4万9768平方キロメートル)。見どころは、世界でも有数の高さと大きさを誇る砂丘群だ。
高さ200メートルを超えるものもある砂丘群は、数千年にわたる波と海風が世界最古の砂漠に砂を堆積(たいせき)させてできたものだ。
公園のメインロードは力強いソスフレイの砂丘群や、かつて沼地だったデッドフレイと枯れ木が織りなす絶景につながっているため、自家用車で手軽に探索できる。熱気球に乗れば、砂漠の素晴らしい景色を一望できる。
この有名な砂丘群に加え、ナミブ・ナウクルフト国立公園は砂漠の渓谷や難破船の残骸が散在する海岸、地球上で最も乾燥した場所のひとつに適応した動植物でも知られている。
また、国立公園ではないが、カバンゴ・ザンベジ国際保護区(面積52万平方キロメートル)というアフリカ最大の保護区がある。この保護区はザンビア、ジンバブエ、モザンビーク、アンゴラ、ナミビアの隣接地域を保護するために12年に形成された。
南極大陸
地球の最下端にはまだ国立公園はないが、ロス海の海洋保護区が南極唯一の公式自然保護区となっている。
16年に指定された保護区の面積は155万平方キロメートル。ペンギン、クジラ、アザラシ、海鳥など何百万もの極地動物が生息している。
将来的には大陸全体が南極世界公園になる可能性もある。1420万平方キロメートルという広さは、他の保護区の約10倍にもなる。
「1980年代、NGO(非政府組織)は南極大陸を世界公園に指定すべきだという考えを推進した。だがそれは実現しなかった」と、南極南大洋連合(ASOC)のクレア・クリスチャン事務局長は述べている。
これに代わり、南極条約の締約国は「環境保護に関する南極条約議定書」と呼ばれる新しい国際協定に署名し、南極での鉱物資源に関する活動を禁止し、観光や科学的調査が環境に与える影響を最小限に抑えるための規則を確立した。