伊ベネチア、日帰り客に入場料約800円を請求へ 来春から
(CNN) イタリアの世界的な観光都市ベネチアのルイジ・ブルニャーロ市長は、日帰り客に対し来年春から5ユーロ(約790円)の入場料を請求する方針をSNS上でこのほど明らかにした。
「オーバーツーリズム」対策の一環で、30日間に限った試験的な導入となる。ただ、特定の月間で毎日適用するわけではない。年間を通じて、観光客らが多くなるとみられる祭日と重なる週末やカーニバルの最も混雑する時期の日などを選んで、徴収することを想定している。
世界の都市で訪れる日帰り客に入場料を要望するのは初めての事例となる。
ベネチア市議会は声明で「狙いは一部の期間での日帰り観光を少なくさせること」と説明。市議会で近くまとめる決議の中で入場料の支払いが必要な日を定めるとした。
ベネチアは観光客の急増に苦慮している/Stefano Mazzola/Getty Images
入場料が要求されるのは14歳以上で、対象の地域は旧市街や周辺の主要な島などとなっている。地元住民、通勤客、市内に別宅があり固定資産税を払っている者、宿泊込みで市内に滞在している観光客やスポーツ行事の参加者は対象外となる。
これら例外規定が当てはまる場合は、オンライン上でベネチアへの旅行を登録することが求められる。
同市では2019年以降、年間を通じて全ての日帰り客に入場料を求める案などを議論してきた。入場料は3〜10ユーロの範囲としていた。