コーヒー2杯と水で9500円、観光客相手のぼったくり横行 イタリア

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イタリアのメディアが、観光地の飲食店などでの便乗値上げやぼったくりを報じている/Stefano Montesi/Corbis/Getty Images

イタリアのメディアが、観光地の飲食店などでの便乗値上げやぼったくりを報じている/Stefano Montesi/Corbis/Getty Images

ローマ(CNN) 2023年夏のイタリア旅行は史上最も高くつくかもしれない。観光地の飲食店などで便乗値上げやぼったくりが相次ぎ、外国人観光客にも国内からの観光客にも影響が出ている。

例えばコモ湖を訪れたカップルは、サンドイッチを半分にカットする代金として2ユーロ(約300円)を請求された。ローマの海沿いの街オスティアでは、若い母親が子どもの哺乳瓶を電子レンジで温めてもらうために2ユーロを支払った。

サルディニアのホテルでコーヒー2杯と飲料水の小さなボトル2本に60ユーロ(約9500円)を支払ったという観光客もいる。ただ、経営者はCNNの取材に対し、料金は明記してあり、主に港を見晴らす眺めの良さの対価だと説明している。

北部ポルトフィーノ近郊では、観光客が取り皿1枚に2ユーロを取られ、コモ湖のコーヒーバーではカプチーノにまぶすココアに10セントの料金がかかる。イタリアのカフェは、同地でカプチーノにココアを使うことはめったにないという理由でこの料金を正当化している。

こうした事例は「クレージーレシート」として現地メディアに報じられている。消費者保護団体は、イタリアの観光地ではこの夏、130%の値上がりが起きていると報告した。

値上げは飲食店にとどまらない。燃料費やエネルギー価格の影響で、今年の夏はとてつもなく高くつく。

制御不能な値上がりのため、地中海沿岸の他の観光地に比べて240%高くなった場所もある。このためイタリア人の多くは、例年8月の休暇を過ごしていた国内の観光地をあきらめて、アルバニアやモンテネグロなど、イタリアの魅力にはかなわないものの手頃な国に出かけている。

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