観光客を連行、トレビの泉に侵入し水筒満たす ローマ
(CNN) イタリア・ローマの観光名所「トレビの泉」で観光客の女性が中心部の岩場に入り込んで流れ落ちる水を水筒に満たし、立ち去ろうとしたところ警備要員が笛を吹いて制止し、連行する騒ぎがこのほどあった。
女性が逮捕されたのか罰金を命じられたのかなどは不明。18世紀に造られたこの人工の噴水の内部に勝手に立ち入った観光客には、最大500ユーロ(約7万9000円)の罰金が科される。
騒ぎは先月起きていたもので、岩場を伝わって中心部に近づくなどした女性の姿を捉えた動画はインターネット上で拡散してもいた。
トレビの泉には、コインを1枚投げ入れるとローマへの再訪が実現するとの言い伝えもある。ローマ観光局によると、集まったコインの総額は毎年約100万~150万ユーロに達し、カトリック教の慈善事業に充てられる。観光シーズンたけなわの時には1日あたり約3000ユーロに上るという。
ローマを訪れる世界各地からの観光客らは、新型コロナ禍が一応、沈静化した後、激増の傾向にある。同時にローマの著名な文化的遺産などを傷つける心ない行動も目立ち始め、観光客への批判も出ている。