翼胴一体型の「ブレンデッドウィング機」、実証機の飛行許可を取得 米ジェットゼロ
ブレンデッドウィングは全翼機と従来の「チューブ・アンド・ウィング機(円筒形の胴体と主翼からなる航空機)」の一種のハイブリッドで、機体全体で揚力を発生させて空気抵抗を最小限に抑える。米航空宇宙局(NASA)はこの機体形状について「燃費向上の助けとなるほか、機体中央部により大きな積載(貨物または乗客)スペースを生み出す」と指摘する。
NASAは同局の実験機のひとつ「X48」を使ってブレンデッドウィングの試験を実施してきた。
2007年から12年にかけて、無人かつ遠隔操作可能な2機のX48を使って120回を超える試験飛行を行い、このコンセプトの実現可能性を実証。NASAは「このタイプの航空機はボーイング747よりも翼幅(よくふく)がわずかに長いだけなので、既存の空港ターミナルで運用可能だ」「同程度に高度な既存の輸送機に比べ重量や騒音、CO2排出量が少なく、運用コストも安い」と言い添えた。