バイデン氏、ネタニヤフ氏に民間人保護を要求 NPO死亡受け方針変更も示唆
ワシントン(CNN) バイデン米大統領は4日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談し、パレスチナ自治区ガザ地区の人道状況について強い不満を伝えた。人道危機を解決する措置を講じなければ相応の事態を招くとも警告した。
ガザ地区で支援活動をしていた米NPO「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」の職員7人が1日にイスラエル軍の空爆で死亡してから、両首脳が会談するのは初めて。同事件を受けてバイデン政権内では、ガザにおけるイスラエルの作戦に対する不満がこれまでになく高まっている。
会談後のホワイトハウスの声明によると、バイデン氏は支援活動を行う職員への攻撃やガザにおける人道状況は受け入れられないと強調。ガザに関する米国の方針は、イスラエルが直ちに取る措置を評価して決定することを明確にしたという。
また、バイデン氏は民間人への危害や人道危機、支援職員の安全問題を解決する具体的かつ測定可能な措置を発表し、実行するよう求めた。
会談後、ブリンケン米国務長官は民間人の保護でイスラエルの方針に変化がみられなければ「米国の方針は変更される」と滞在先のベルギーで述べた。
1日に死亡したNPO職員には米国とカナダの二重国籍者が含まれていた。同事件について、ネタニヤフ氏は自国軍の攻撃を認めたが、意図的ではなかったと説明した。イスラエルは現在、攻撃時の状況を調査している。