モンゴルの秘境ヒャルガス湖、アジアの辺境というより「まるでギリシャ」
モンゴル・ヒャルガス湖(CNN) モンゴルの首都ウランバートルから西部のヒャルガス湖への旅は、気が小さい人には向いていない。走行距離はおよそ1800キロ。モンゴルの険しい道での運転にどれだけ慣れているかにもよるが、1日から3日かかるうえ、日中に三つの「季節」を経験することも珍しくない。
湖に着いても、深い砂だらけの道をさらに43キロ走らないと、最も有名なランドマークである「ケツーカド」にはたどり着けない。
だが、旅するだけの価値は十分にある。白い断崖と透き通った水で知られるこの秘境は、アジアの辺境にいるというよりは、まるで地中海にいるような気分になる。
「ヒャルガス湖はモンゴルの秘境のひとつ」と話すのは、アウトドア愛好家でウランバートル在住のウヤンガ・ウラジミールさん。
「モンゴルの他の地域で見られる風景と比べてユニークで魅力的。ヒャルガス湖は見た目も雰囲気もギリシャに似ていて、まるで別世界にいるようだ」
ウラジミールさんによると、ヒャルガス湖の奥底には巨大な青い雄牛が住んでいるという伝説がある。「毎年秋になると、湖底から上がってきた雄牛が数少ない遊牧民の家族を訪ね、翌年の家畜の繁栄を祝福する」
モンゴル最大の湖のひとつ
ヒャルガス湖はモンゴルにある塩水湖のひとつで、北西部のウブス県にある。長さ74キロ、幅31キロ、深さ80メートルで、モンゴルで3番目に大きい湖だ。
ケツーカドは東岸に広がる自然の岩石層。湖畔にはロッジがいくつかあるほか、ケツーカドの前には無料のキャンプ場もある。公式な入口や指定のレンジャーステーションはないが、湖の周りを巡回する職員から、9000トゥグルグ(約400円)の入場料を求められる。
湖周辺には温泉が点在し、北側には天然温泉がある。