オレンジに染めた髪、放心の表情――銃乱射事件の容疑者が出廷

コロラド州オーロラ（ＣＮＮ） 米コロラド州の映画館で起きた銃乱射事件で逮捕されたジェームズ・ホームズ容疑者（２４）が２３日、同州オーロラの裁判所に出廷した。髪をオレンジ色の濃淡に染めた姿で、放心したように宙を見つめていた。

席に着いたホームズ容疑者はいったんうつむいた後でまっすぐ前を向き、時折目をしばたたいたり固く閉じたかと思うとまたうつろな表情に戻ったりした。白いＴシャツにえんじ色のつなぎを着け、無精ひげが顔に陰影を作っていた。

法廷では保釈なしの拘置が命じられ、同容疑者は地元刑務所の独房に戻された。

傍聴席には犠牲者の遺族らの姿もあった。「きょうだいの命を奪った男の顔は見たくないし、自分の手で何かしてしまいそうだから」と傍聴を見送った男性もいた。この男性は、容疑者の様子について「混乱を装っているだけ。自分のしたことは分かっているはずだ」と話した。

当局から犯行の動機などについての発表はない。警察の報道官が２２日夜、ＣＮＮに語ったところによると、ホームズ容疑者は取り調べに非協力的な態度を示しているという。

カリフォルニア州サンディエゴに住む同容疑者の家族は２０日、犠牲者の遺族らに弔意を示し、「まだ情報を整理しようとしている」とする声明を出した。一家の弁護士によると、家族のメンバーは現在、居場所を隠している。「親になったことのある人なら彼らの心情が想像できるはずだ」と、同弁護士は述べた。