客室乗務員が取り乱し「墜落」と叫ぶ 乗客に危険なし 米国
ワシントン(CNN) ダラス・フォートワース国際空港で9日朝、アメリカン航空2332便が離陸前に滑走路を走行中、1人の女性客室乗務員が突如取り乱し、機内のインターホンでわめき出した。乗客によると、その乗務員は、自分は同機の安全について責任を負えないと繰り返し述べた後、別の客室乗務員とインターホンの奪い合いになったという。
事件を目撃した乗客のローリー・グラベさんによると、最初にその女性乗務員がインターホンでパイロットと話そうとしたがうまく行かず、不満そうに話している様子が聞こえたという。乗務員は「わかりました、私の話を聞かないのならもういいです。この飛行機が墜落しても私は知りません」と述べ、さらに飛行機のドアを開けるというような話をしていたという。
乗客らは当初、乗務員がインターホンが作動しているのを知らずに話していると思い笑っていたが、突然、別の乗務員が割り込み、女性乗務員にインターホンを切って、わめくのをやめるよう指示した。それを聞いた乗客たちは顔を見合わせ「一体、機内で何が起こっているのか」と心配し始めたという。
乗務員らがインターホンの奪い合いを始めると、乗客数人もそれに加わった。彼らは混乱した女性乗務員を座席の最前列に押し込み、取り押さえた。女性乗務員は金切り声を上げ、墜落という言葉を少なくとも4度口にしたという。
当局者によると、問題の乗務員は検査のため病院に運ばれ、暴れた乗務員を取り押さえる際に負傷したと見られる別の乗務員も病院に運ばれたという。
アメリカン航空は事件を認めた上で、乗客に危険はなかったとしている。