米国初の女性宇宙飛行士サリー・ライドさん、61歳で死去
(CNN) 米国人女性として初めて宇宙飛行士となったサリー・ライドさんが1年5カ月にわたるすい臓がんとの闘いの末、23日に死去した。61歳だった。
ライドさんはカリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。スタンフォード大学で物理学博士号など4つの学位を取得し、78年に米航空宇宙局(NASA)に入った。NASAの宇宙飛行士候補として女性が採用されたのは、この年が初めてだった。
1983年と84年の2回、米スペースシャトル「チャレンジャー」で宇宙飛行を果たした。3回目の飛行も予定されていたが、86年のチャレンジャー爆発事故で中止となった。ライドさんは事故の調査に参加し、その後NASAの長期計画立案にもかかわった。
NASAを離れた後はカリフォルニア大学サンディエゴ校の物理学教授となり、数冊の著書を出した。また「サリー・ライド・サイエンス」という会社を設立し、女子の科学教育の推進に取り組んだ。
オバマ米大統領はライドさん死去の知らせを受け、「サリーは国家的英雄であり、力強い模範だった」とする声明を発表。「サリーの人生は、われわれが達成できることに限界はないことを示した。その業績は将来に残ると確信している」と述べた。
NASAのボールデン局長も「彼女を失ったのは寂しいことだが、その星は常に明るく輝き続けるだろう」と語った。