オバマ大統領、巻き返すも圧勝はならず 第2回討論会
オバマ大統領がロムニー氏をブッシュ前大統領(共和党)と結びつけようと目論む中で、前大統領との違いについても問われると、ロムニー氏は財政赤字を抑制し、大企業だけではなく中小企業も擁護するなどと具体的に語ることで、前大統領との違いを際立たせた。これは、多くの投票態度未定の有権者に対して大きな影響を与えたはずだ。
オバマ大統領は、最初からパワフルかつ攻撃的で、ロムニー氏の投資家としての経歴や税金の申告問題を中心に多くのパンチを放ち有効打もあったが、台本どおりの追及のようにも聞こえた。
また、オバマ大統領は、ロムニー氏への攻撃により多くの時間を割き、2期目に向けた新政策を示すことは無かった。
今回の討論会からは、駐リビア米国大使殺害に関するオバマ大統領の対応についての論争が、今後の選挙戦に大きな影響を与える可能性がある。オバマ大統領は、事件に関わる問題点について率直に問われたが回答しなかった。
そして、モデレーターを務めたCNNのキャンディー・クローリー氏が、大使を殺害した襲撃を「テロ攻撃」だとオバマ大統領が事件翌日に語っていたと口を挟んだことは、今後かなりの議論を呼ぶ可能性がある。