米北東部、大荒れの天気 厳寒で「サンディ」被災者に追い打ち
ニューヨーク(CNN) 大型温帯低気圧「サンディ」で大きな被害が出た米北東部が7日、再び激しい雨や風雪に見舞われ、ニューヨークとニュージャージーの両州の60万世帯あまりで停電が続く中、被災者は寒さとの戦いを強いられている。
サンディの上陸から9日がたち、被災地の水は引き始めているが、予報によればニューヨークとニュージャージーの各地で最大風速27メートルの暴風と、60~120センチの高潮が予想される。サンディによる海岸の浸食のために洪水の被害が拡大したり、電力などの復旧に遅れが出たりする恐れもある。
ニューヨークのブルームバーグ市長は、低地の住民に避難を検討するよう呼びかけたが、一部地域を除き避難命令を出すには至っていない。一方、ニュージャージー州のブリックタウンでは、沿岸部の低地の全住民に避難命令を出した。
赤十字が開設した100カ所の避難所には、6日夜現在で約8500人が身を寄せている。7日夜の気温は氷点下に下がる見通し。被災者の中には避難所を利用せず、発電機や毛布だけで暖を取っている人もいるため、厳しい冷え込みで犠牲者が出ることも懸念される。
空の便は、ニューアーク、JFK、ラガーディアの3空港で7日から8日にかけて多くの便の欠航が予想され、当局は出発前に航空会社に確認するよう呼びかけている。
一方、マンハッタンとニュージャージー州を結ぶホランドトンネルは7日に開通し、通勤の車などが通行できるようになった。