米アリゾナ銃乱射事件被告に終身刑、ギフォーズ元議員も法廷に
(CNN) 2011年1月にアリゾナ州で起きた銃乱射事件で殺人などの罪に問われたジャレド・ロフナー被告(24)が8日、同州トゥーソンの裁判所で仮釈放なしの終身刑を言い渡された。判決公判には、ロフナー被告に銃撃されて頭部に重傷を負い、議員を辞職したガブリエル・ギフォーズ氏も、夫と共に出廷した。
ロフナー被告はトゥーソンで開かれていた集会で銃を乱射し、ギフォーズ氏の頭部を撃って重傷を負わせたほか、6人を殺害、12人を負傷させたとして、50以上の罪で起訴された。
ラリー・バーンズ裁判官は、被告の当時の精神状態について、「自分が何をしているか分かっていたことは、証拠ではっきり示された」と判断。終身刑7回に140年の禁錮を加えた終身刑を言い渡した。司法取引により、死刑は免れた。
満員の傍聴席には、ギフォーズ氏と夫の元宇宙飛行士マーク・ケリー氏のほか、被害者や遺族ら9人の姿もあった。ケリー氏はロフナー被告に向かって、「君は妻の頭に銃弾を撃ち込んだかもしれないが、彼女の気力、そして世界をより良い場所にしたいという決意をくじくことはできなかった」と語りかけた。ギフォーズ氏は後遺症で歩行が困難になり、片腕のまひと視覚障害が残る。
ほかの遺族らも、愛する家族を失った怒りや悲しみをロフナー被告にぶつけた。