「財政の崖」回避策、米国民の4割は「賛同せず」
(CNN) 米国で減税措置の期限切れと政府支出の削減が重なり景気が急激に悪化する「財政の崖」をひとまず乗り切った回避策は、国民からあまり高い評価を受けていないことが、7日発表された世論調査の結果で明らかになった。
調査は米調査会社ピュー・リサーチセンターが3~6日、米国内の成人1003人を対象に電話で実施した。
回避策は富裕層以外への減税を継続し、支出削減を2カ月延期する内容。上下両院が1日になって法案を可決した。
この法案に「賛同する」と答えた人は38%で、「賛同しない」の41%を下回った。どちらの立場とも表明しない人は21%を占めた。
回避策が「自分たちのような層にとって助けになる」と答えた人は約30%にとどまったのに対し、「自分たちの層が不利益を被る」との回答は52%を超えた。回避策によって財政赤字問題や経済全体が改善すると答えた人は、全体の3分の1程度だった。
オバマ大統領と共和党指導部の対立については、大統領の得たものの方が大きかったとの答えが、党派を問わず多数を占めた。
財政の崖問題をめぐっては、米調査会社ギャラップも4日、国民の大半は議員らの対応を支持していないとの調査結果を発表した。