行方不明の米国人女性、刺殺体で発見 トルコ
(CNN) トルコ警察は2日、同国を先月訪れ、帰国する直前に行方不明となっていた米国人女性の遺体が西部の大都市イスタンブール市内で見つかったと明らかにした。
女性はサライ・シエラさん(33)。1月7日にイスタンブールに到着してから同国内やオランダ、ドイツを回り、同22日に米ニュージャージー州のニューアーク空港に戻る予定だった。出迎えの親族が調べたところ、予定の便に搭乗していなかったことが判明。トルコ警察が捜索を続けていた。
警察によると、遺体は同市の旧市街付近で見つかった。刃物で刺された跡があり、別の場所で殺害されてからここへ運ばれたとみられる。アナトリア通信によると、警察はこの事件に関連し、これまでに少なくとも9人を拘束している。
現地で捜索に協力していた夫のスティーブンさんによると、サライさんは21日午前、親族に「明日帰る」と連絡してから消息を絶った。スティーブンさんは「どこにいるのか分からないが無事でいてほしい。痛い思いや寒い思いをしていないように、おなかをすかせていないように願っている」と声を詰まらせ、「2人の息子たちのためにもしっかりしなくては」と話していた。
サライさんは写真が趣味で、昨年から画像共有サイト「インスタグラム」で作品を披露していた。同サイトを通して知り合った仲間たちからイスタンブール旅行を勧められ、案内役を申し出る人もいたという。
一緒に行く予定だった友人が直前にキャンセルしたため、1人で出発した。友人によれば、綿密に下調べをしたうえで、安全な場所を選んで訪れる計画だったという。
警察は防犯カメラがとらえたサライさんの最後の映像として、先月20日にイスタンブールのショッピングセンター内でiPad(アイパッド)を操作する姿を公開していた。サライさんは翌日、ガラタ橋やアジア側の町を訪れる予定だと話していたという。