巨大竜巻が襲ったオクラホマ、教師たちの勇気が救った命
オクラホマシティー(CNN) 米オクラホマ州オクラホマシティー南郊のムーアで20日午後に発生した大規模な竜巻で多数の死者がでるなか、教師たちの勇気ある行動で、多くの命も救われた。
「ここが教室のドア」「ここに私の机があった」――竜巻に直撃されたオクラホマシティーのブライアーウッド小学校で、女性教師のタミー・グラスゴーさんががれきの中を歩く。校舎は甚大な被害を受けたが、児童も職員も全員助かった。教師たちの勇気ある行動で、多くの命が救われた。
竜巻が接近するなか、2年生担任のグラスゴーさんは子どもたちを安全な場所へ誘導した。男子トイレに8人の男児、女子トイレに十数人の女児。「アイ・ラブ・ユー(愛しているよ)」と声をかけて両方の入り口のドアを閉め、残る3人の児童らとともにクローゼットに入った。隣の女の子に「あと少し、あと少しで終わるから」と言い聞かせ、ひたすら祈り続けたという。
竜巻が通過してトイレの入り口を開けた時、子どもたちは驚くほど落ち着いていた。「きっと安心していられたのでしょう」と、グラスゴーさんは振り返る。「子どもたちに愛情と安心を感じてもらおうと全力を尽くした。私たちは教師としてやるべきことをやっただけ。彼らをわが子のように愛しているから」と、力を込めた。