米原発に大規模テロ対策不在などの警告 規制委は反論
ワシントン(CNN) 米国にある計107の原子炉の全てで大がかりなテロ攻撃に対処する防御策が不十分で、一部では核兵器に転用可能な核物質の盗難や炉心溶融につながりかねない妨害行為の脅威にさらされ続けていることが18日までにわかった。
米テキサス大学の核拡散阻止プロジェクトチームが米国防総省の要請に応じてまとめた報告書で指摘した。
商業用原子炉104基と研究用原子炉3基を調べた報告書は、2001年9月11日の米同時多発テロ後に明るみになった原発などでの安全対策の不備が是正されていない現状をさらけ出している。
一方、原発などの安全管理を統括する米原子力規制委員会(NRC)は報告書に反論。
NRCの報道担当者は、報告書の内容についてNRCと米政府が同時テロ後に打ち出した安全対策の繰り返しであり、新味はないなどとの声明を発表。商業用原子炉でのテロ対策などは強化されており、脅威に対する備えは十分構築されていると強調した。