米情報機関、シリア化学兵器の所在地で意見割れる 軍事介入に支障も
(CNN) シリアが保持する化学兵器の貯蔵、保管場所の特定について米国の各情報機関の分析結果が食い違い、仮に軍事介入に踏み切った場合、的確な標的の選択に支障が生じる恐れがあることが15日までにわかった。
この状態が続けば、シリアのアサド政権が米ロ外相の合意案に従い化学兵器を国際管理に委ねても、その「申告内容」の信頼性に影響が出てくる可能性もある。ケリー米国務長官によると、米ロの合意案ではアサド政権が1週間内に化学兵器の包括リストを提出し、廃棄などへ進む手順となっている。
米情報機関内の議論に通じる複数の政府当局者によると、米国の軍事介入が現実味を増す中で、シリアは相当量の化学兵器を移動させた。これに伴い新たな貯蔵、保管場所の特定に関し米情報機関の足並みの乱れが過去2週間内に目立ち始めたという。
現状では、シリアの化学兵器の所在地の半数を突き止めることは不可能との見方がある一方、一部の情報機関は大半の保管場所を割り出したと結論付けているという。