米国防総省、シリア反体制派の訓練を提案
ワシントン(CNN) 米国防総省は、シリア反体制派の穏健派に対して米軍が訓練を行うことを提案した。オバマ政権の当局者2人がCNNに明らかにした。
提案が承認されれば、米軍がシリア内戦への介入を大幅に強めることになる。米軍が反体制派の部隊と直接的に接触するのは初めて。
この構想は、シリアの首都ダマスカス郊外で8月21日に化学兵器が使われたことを受けて浮上した。米政府は、化学兵器を使ったのはシリアのアサド政権だと断定している。
当局者によると、訓練はシリア近隣の国で実施し、米軍が反体制派の特定メンバーを対象に、小火器の使用や指揮統制、戦術などの訓練を行う計画。ただし国防総省は反体制派に武器を供与できる権限を持っていないことから、直接的な武器供与は行わない。
反体制派の支援についてデンプシー統合参謀本部議長は18日、記者団に対し「穏健派への支援拡大につながる幾つもの選択肢を検討中だが、現段階ではまだ何も決まっていない」と語った。
米国が反体制派に後方支援や人道支援、ある程度の軍事支援を提供していることはオバマ政権も認めている。しかしこれまでシリア反体制派の訓練や武器供与については米中央情報局(CIA)が管轄し、米政府に直接的には知らされていなかった。