ソマリアの米軍作戦、標的は武装勢力のケニア人幹部か
ワシントン(CNN) 米軍特殊部隊が5日未明にソマリア南部で実行した急襲作戦の標的は、国際テロ組織アルカイダ系イスラム武装勢力「シャバブ」で外国人戦闘員の司令官を務めるイクリマ幹部だったとみられる。米政権高官が6日、CNNに語った。
同高官によると、イクリマ幹部はソマリア生まれのケニア人。1998年にケニアの首都ナイロビで発生した米大使館爆破事件や02年に同国モンバサで起きたホテル爆破事件、航空機撃墜未遂事件に関与したアルカイダ工作員2人とつながりがあった人物だという。工作員2人はすでに死亡している。
米当局者がCNNに語ったところによると、5日の急襲作戦を主導したのは11年にアルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者を殺害した米海軍特殊部隊シールズ・チーム6だった。
チームはシャバブの主要拠点となっているソマリア南部の港町バラウェにボートで上陸し、シャバブ幹部らが集まる民家に突入。想定外の激しい銃撃戦となったため、標的の人物が死亡したかどうかを確認する前に撤退したとされる。
シャバブ側はこの銃撃戦でメンバー少なくとも1人が死亡したと発表したが、死者の身元は明らかでない。米軍チームに死傷者は出なかった。
この数時間後、リビアでは米陸軍特殊部隊のデルタフォースが対テロ作戦を実行し、アルカイダのアブ・アナス・リビ幹部を拘束した。