郵便配達人の「犬」被害、最悪はヒューストンの63件 米
ワシントン(CNNMoney) 米郵政公社(UPS)は18日までに、郵便配達人が民家の犬に噛まれるなどの2013年版の被害統計をまとめ、テキサス州ヒューストンの63件が最悪だったと報告した。
統計は全米を対象に毎年まとめられ、昨年の被害件数は計5500件だった。都市別では最多の被害件数を長年記録してきたロサンゼルスが61件でヒューストンを下回った。
3位以下は、オハイオ州クリーブランド(58件)、カリフォルニア州サンディエゴ(53件)、シカゴ(47件)などだった。
今回の報告書は全米で5月18日から始まる犬に噛まれる被害の予防週間に先立って発表された。
米疾病対策センター(CDC)によると、犬に噛まれるなどの被害を受ける米国人は毎年約450万人。このうちの半数が子ども。
UPSは、被害を阻止するため家庭に対し配達物受け取りなどでの注意事項を示し、外に出て回収する前に犬を別の部屋に隔離することを要請している。子どもに犬の前で配達人から受け取らないことや、犬の安全管理を確実にすることなどもお願いしている。
同公社が郵便物を民家の玄関口に渡さないようになったのは犬による襲撃が一因ともなっている。これに代え、各地区の中心部に郵便物の集合箱を設置し住民がこの箱から自分宛てのものを取り出す対策も講じている。集合箱は、人件費や公社職員の勤務時間の削減にもつながっている。
郵便業界の専門家によると、UPSは通常、配達人が職務遂行中に噛まれるなどした場合、その犬を飼育する民家の玄関への配達を打ち切っているという。