米国はイラクで嘘をついてきた 外交公電暴露の米兵が非難
(CNN) イラク情勢が悪化する中、米軍の機密文書を告発サイトにリークした罪で有罪判決を受けて服役中の米兵が、沈黙を破って米紙ニューヨーク・タイムズに意見を寄稿した。米国はイラクの現状についてうそをついてきたと非難している。
意見を寄せたのは、かつてイラクで情報分析を担当していたチェルシー・マニング受刑者。告発サイトのウィキリークスに大量の機密文書を提供した罪に問われ、2013年に禁錮35年を言い渡されている。当時は男性名のブラッドリー・マニングを名乗っていたが、その後女性として生きたいと宣言し、現在は女性名のチェルシーで通している。
寄稿は14日のニューヨーク・タイムズ紙に「戦争の煙霧機」のタイトルで掲載され、イラクやアフガニスタンで混乱や腐敗が蔓延(まんえん)していたにもかかわらず、米国のマスコミはそっぽを向いていたと指摘した。
現状については「イラクで内戦が勃発し、米国が再び介入を検討する中で、イラクとアフガニスタンへの長期的介入に関するメディアの報道を、米軍がいかにコントロールしてきたかを改めて緊急に問う必要がある」「報道の自由の制約と政府の過剰な秘密主義のために、米国民は自分たちが資金を出している戦争で何が起きているかを十分に把握できていない」と述べている。