米、イラクに300人増派 800人規模に
一方、イラク国防省は30日、ロシアのスホイ戦闘機5機がイラクに到着したと発表した。イラクはロシアから戦闘機25機を調達する契約を結んでおり、その第1陣となる。
この発表に先立ちイラクのマリキ首相は、米国が支援要請に応じて適切な防空能力を確保できていれば、ISISの前進を許す事態は避けられたかもしれないと発言。27日に放送された英BBCのインタビューでは戦闘機の調達に絡んで、「率直に言って、(米国との)契約の際はだまされた」と語った。
そこでイラクはロシアとベラルーシから戦闘機を調達することにしたと述べ、「1週間で配備でき、テロリストの拠点を破壊できるだろう」との見通しを示していた。
これに対してカービー報道官は、米国の戦闘機供与が予定より遅れたわけではないと反論。供与を約束していたF16戦闘機のうち最初の2機は、この秋の納入に向けた手続きが進んでいると述べ、武装勢力の進攻は「もしこの2機を使ったとしても阻止できなかっただろう」と述べた。
米国やアラブ諸国の外交関係者はCNNの取材に対し、イラクで新政権が誕生しなければ、米国がISISに対する軍事攻撃に踏み切る公算は低いとの見方を示している。