米CIA、上院委員会活動の監視を認め謝罪
(CNN) 米中央情報局(CIA)のブレナン長官は7月31日、上院情報委員会の職員が使っていたコンピューターをCIAが監視していたことを認めて謝罪した。同委員会は、CIAがテロ容疑者に対して行った過酷な尋問や拘束に関する調査の準備を進めていた。
この問題を巡って当初CIAは、情報委員会の職員が内部文書にアクセスして機密情報を不正に扱ったと主張していた。しかしCIAの要請で司法省が調査した結果、それ以上の捜査を正当化できるような犯罪の証拠は見つからなかったと結論付けた。
一方、CIAの監査では、一部のCIA職員が、情報へのアクセスに関して同委員会との間で2009年に成立した「共通の認識」に違反する行為を行っていたと認定した。
ブレナン長官はこの調査結果を情報委員会の議長と副議長に伝えて謝罪した。
今後は同委員会の委員などで構成する委員会を組織して事実関係を調べ、懲戒などの処分や組織的問題への対応について提言をまとめる。
CIAによるテロ容疑者の尋問などの実態について調べた情報委員会の報告書は4日の週にも公表される見通し。同委員会の議員によると、CIAがテロ容疑者に対して行った処遇は拷問に等しいなどと批判する内容で、情報当局の主張に反して過酷な尋問は以後のテロを防ぐ助けにはならなかったと結論付けている。