オバマ米大統領、シリアでの偵察飛行を承認 空爆の準備か
カービー報道官は一方で、シリア政府がIS掃討に向けて米国と共闘する用意があると述べたことに対し、「シリア政府と協力するつもりはない」と明言した。
シリアは同時に、米軍の対テロ作戦は同国政府と連携して行うべきで、許可なく実行してはならないと警告した。
これに対してはホワイトハウスのアーネスト報道官が、2011年にパキスタンで国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者を殺害した作戦を例に挙げ、「大統領はこれまでも、米国民を守るためには国境にかかわらず武力を行使する姿勢を示してきた」と強調した。
ただ安全保障政策の専門家によれば、米軍はISを攻撃することにより、かねて退陣を求めてきたシリアのアサド大統領や、アサド政権を支援するイラン、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどに加担する形となる。
CNNでホワイトハウス担当するジム・アコスタ記者の言葉を借りれば、米国はまさに「2つの悪のうちましな方を取る」という選択を迫られている。