少女強姦事件の再審、男に禁錮10年 米
米モンタナ州ビリングズ(CNN) 米西部モンタナ州の裁判所は27日までに、14歳少女をレイプした55歳の男性被告のやり直し裁判で、禁錮15年(うち5年は執行猶予)の判決を言い渡した。
昨年の一審判決では禁錮31日間の判決が言い渡され、犠牲者の一部の責任を示唆するような裁判官のコメントもあり、物議を醸していた。高校の教師だった被告は有罪を認めていた。
被害者の少女は16歳だった2010年、裁判所の審理開始前に自殺していた。
事件は少女が高校の新入生だった07年に発生。被告は翌年、被害者が教会関係者に強姦(ごうかん)されたことを打ち明けた後、訴追されていた。
昨年の一審判決では禁錮15年の判決が下されたが、実刑の31日間を除いては執行猶予処分となっていた。しかし、刑期の異例の短さに加え、判事が被害者は実際の年齢より年上に見えるなどと発言し、判決の是非が論議を呼んでいた。
同州の検察当局によると、判事は、被害者は犯行が起きた際の状況を統制していた可能性があると述べ、一部の落ち度は少女側にあることを示唆していた。
州の最高裁は一審判決の法的な根拠を疑問視し、新たな裁判官による再審を命令。最高裁判事は今年4月の判断明示で、一審担当の裁判官のコメントには不適切な偏見が見られ、正義の執行が疑われるとしていた。
一審の裁判官はその後、自らのコメントの内容を謝罪したが、判決内容については正当性を主張していた。今年1月には地元テレビ局に今年限りの引退を表明したが、レイプ事件の裁判とは無関係とも語っていた。