米メーン州、アフリカから帰国の看護師を強制隔離の構え
(CNN) 米メーン州は29日、西アフリカでエボラ患者と接触して帰国した看護師のケイシー・ヒコックさんに対して隔離の指示に従うことを命じるよう、裁判所に請求する手続きを進めていることを明らかにした。
ヒコックさんはシエラレオネで国境なき医師団のボランティアとして活動し、米国に帰国した。エボラウイルスの検査は2回受けていずれも陰性だった。
メーン州のルパージュ知事はヒコックスさんについて、エボラ患者と接触した医療従事者に対して州や米疾病対策センター(CDC)が定めた手順に従おうとしないと説明。州の衛生当局も、エボラ患者と接触した医療従事者が自宅待機の指示に従わない場合、一般と接触させないために、しかるべき措置を講じると表明していた。
メーン州はヒコックスさんに対し、11月10日まで外出を避けて自宅で待機するよう求めている。しかしヒコックスさんは29日、NBCテレビの取材に対し、州の指示に従うつもりはないと語った。現時点で症状はなく、毎日熱を測って報告するなどCDCのガイドラインは守っているという。
ヒコックスさんの弁護士も、30日までに州が態度を変えず、ヒコックスさんを拘束しようとした場合は裁判に持ち込むと表明した。
オバマ大統領は29日、自らの危険も顧みずに西アフリカでエボラ患者の治療に当たった医療従事者は「ヒーロー」であり、「尊敬と敬意をもった待遇に値する」と強調した。