黒人少年射殺の白人に殺害予告、元同僚の警官が警護 米
(CNN) 米中部ミズーリ州ファーガソンで丸腰のアフリカ系(黒人)の少年が白人警察官に撃たれて死亡し、抗議デモの多発や略奪などの暴動を招いた事件で、警察を辞職したこの白人男性に殺害の脅迫が相次ぎ、非番の警官が志願して終日の身辺警戒に当たっていることが4日までにわかった。
警察の共済組合によると、ダレン・ウィルソン元警察官を警護しているのはファーガソン周辺で勤務する警官たち。報奨なしで参加する警官の数や警戒体制の詳細は不明だが、必要な限り続けるとしている。
組合の広報担当者は、今回のような身辺警護は本来、ファーガソンの警察が処理すべき職務としながらも、消極的な姿勢などに言及し、他地域の警官が代行していると主張した。ファーガソンの警察はこの発言にコメントしていない。
事件に関しては同州の大陪審が先月下旬、ウィルソン氏を不起訴とする判断を示していた。同氏はその後、本人や同僚の警官らの安全確保などを理由に辞職を発表していた。ウィルソン氏は事件発生後、インターネットなどで個人情報が暴露され、身を隠すような生活を強いられていたという。
同氏の弁護士によると、殺害予告は電話、電子メールやソーシャルメディア上で伝えられ、懸賞金まで出ている。
米連邦捜査局(FBI)は最近、フェイスブック上に名前のイニシャルが「D.W」とするファーガソン警察の警官殺害の脅迫を複数回載せたとして米ワシントン州シアトルに住む男を逮捕していた。脅迫ではこの警官の家族も標的になっていたという。