米軍のアフガン撤収 計画を変更 年内は人員規模維持へ
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は24日、アフガニスタンのガニ大統領とホワイトハウスで会談し、アフガンからの米軍撤収を減速する方針を明らかにした。今年末にほぼ半減させる予定だった兵力を、現行のままの規模で維持する。
オバマ大統領はガニ大統領との共同記者会見で、撤収計画の修正を発表。一方で、2016年末までに完全撤退するという日程に変更はないと述べた。
米軍は昨年末にアフガンでの戦闘任務を完了。現在は9800人が駐留して同国治安部隊の訓練や助言、支援に当たっている。この兵力を今年中に5500人まで削減する計画だった。
しかし治安部隊が反政府武装勢力タリバーンや国際テロ組織アルカイダとの戦闘を強いられるなか、ガニ大統領は米軍の助けが必要だとして、オバマ大統領に撤収ペースの調整を要請してきた。
オバマ大統領は会見で、「撤収のペースを数カ月遅らせるだけだ。政権樹立の遅れを取り戻すためであり、米軍がアフガンに再介入する必要のないよう治安部隊の支援に全力を尽くすためでもある」と説明した。
ガニ大統領は23日、ケリー米公務長官、カーター米国防長官との共同会見でも、「米国とアフガンの安全を確保することは両国共通の利益になる」と訴えていた。
ガニ大統領のホワイトハウス訪問は、昨年9月の就任以降初めて。カルザイ前政権下で冷却化していた両国関係の修復に向けた転換点として注目されていた。