中流層の大学生の半数超が学位取得できず 米
前者の追跡調査では、2004年に高校3年生だった大学入学者で世帯の年収が4万6000~9万9000ドル(現在のレートで約550万~1180万円)の人のうち、12年までに学士号を取得したのは40%だった。もっと所得の低い層の卒業率は20~28%、高所得層の卒業率は63%だった。
また後者の調査では、年収6万~9万2000ドル(約720万~1100万円)の世帯出身で03年に大学に入学した若者のうち、09年までに学士号を取得できたのは45%だった。
中退者が多い理由ははっきりしていない。だが教育省の調査では、中退者の3分の1は経済的な理由を挙げている。これは他の所得層と同程度の割合だと、コンサルティング会社ポストセカンダリー・アナリティクスのネート・ジョンソン社長は言う。
ジョージタウン大学のアンソニー・カーネベール教育雇用センター長は「学士号なしで中流のステータスを維持するのは非常にむずかしい」と指摘する。
学士号をもつ労働者の平均生涯賃金は230万ドル(約2億7千万円)。大学中退者の生涯賃金は、これより80万ドル(9600万円)少ない。