米黒人教会乱射事件、FBIのミスで銃が容疑者の手に
(CNN) 米サウスカロライナ州チャールストンにある黒人教会で起きた銃乱射事件で、ディラン・ルーフ容疑者(21)には本来、銃を購入する資格がなかったことが分かった。捜査関係者がCNNに明らかにしたほか、米連邦調査局(FBI)のコミー長官が11日までに報道陣に対し発表した。
FBIは当初、銃購入の時点でルーフ容疑者の身元調査は適切に行われたと主張していた。
コミー長官は10日、報道陣に対し「胸が張り裂けそうな思いがする。こうした事態が起こったことに我々は皆、失望している」と述べた。9日夜に最新の情報を検証した結果、ミスがあったとの結論に至ったという。身元調査システムに不備があったほか、FBIと地元警察、郡当局の間で事務処理上の混乱があったことから、ミスが生じた模様だ。
捜査当局者によると、現場の捜査員は事件直後から、ルーフ容疑者には逮捕歴があるため銃の購入ができなかった可能性があるとの疑念を抱いていた。
ルーフ容疑者は2月に逮捕された際、薬物所持を認める供述をしていたため、事件で使われた銃を購入することは本来不可能だった。だが、FBIの身元調査システムを担当する職員が審査した際、事務処理上のミスで誤った機関が登録されていたため、同容疑者を逮捕したコロンビア警察署に照会することができなかったという。